アプリ内ビディング, 収益化

MAXビディング:ビディングへの移行が収益化に与える影響

Aimee Kessler Evans
6月 5日, 2024
MAX: In-app bidding vs. Waterfall

アプリ内広告は、2024年に約3530億ドルを生み出し、デジタル広告収益全体の40%以上を占めると予測されています。その成長率は、2027年まで前年比9%以上の勢いで続くとも言われています。スマートフォンが私たちの生活の一部になってからまだ20年にも満たないことを考えると、驚くべき結果と言えるでしょう。

モバイル業界が成熟するにつれ、より高度かつ、さらなる効率化が進んでいます。ビディングは、広告主とパブリッシャーの両者にさらなる収益化の機会をもたらします。

MAXは常にビディングという分野で最前線に立ち、透明性のある競争の激しい業界をリードしてきました。しかし、この移行中の過程にはさまざまな課題が生じます。ここでは、ウォーターフォールモデルからビディングへの変化がアプリビジネスに与える影響やメリットを解説します。

ビディング:ウォーターフォールモデルよりも効率的で、有益な管理機能

業界全体に広く普及したウォーターフォールモデルは、広告主とパブリッシャーの両者に急激な変化をもたらしました。広告主のランク付けは最新データではなく過去のパフォーマンスに基づいて行われていたため、関心のあるすべての広告主が必ずしも広告インベントリを取得するために競争できるわけではありませんでした。つまり、最も高い入札価格を提示した広告主が必ずしもオークションを勝ち取るこというわけではなかったため、パブリッシャーは収益を取り逃がしてしまうことになりました。

リアルタイム入札では、すべての広告主がオークションに参加する機会があるだけでなく、インプレッションを最も多く獲得したがっている広告主、つまり最も高い入札額を提示した広告主が常に入札を獲得できます。すべての広告主に公平なチャンスがあり、パブリッシャーはより高いeCPMを獲得することができます。業界でリアルタイム入札が普及して以来、パブリッシャーは全体的なアプリの収益が60%増加したと伝えています。

ウォーターフォールモデルからアプリ内入札への移行には、特にパブリッシャーはインクリメンタリティをテストしたり新たなシステムに対応しなくてはならないため、時間やリソースなどの初期投資が必要となります。しかし、中長期的なメリットを見ると、これらの初期費用を大きく上回ります。

ビッダー専用のスタックがウォーターフォールモデルの競争力に貢献

競争力のあるネットワークを備えたビッダー専用のスタックは入札を集中させて、インプレッションごとにより高い収益をもたらすデマンドを増加させます。すべてのバイヤーが同じインプレッションやユーザーを対象とするわけではないため、この多様性は非常に重要です。パフォーマンスと合わせてブランドに対するデマンドを含めることで、バランスの取れたオークションが行われるため、広告フォーマットや地域、ユーザータイプなど、あらゆる面で収益化の機会を最大化できます。

今後数ヶ月の間に、MAXでは新たなネットワークパートナーを迎える予定です。この拡大はビッダー間の競争をさらに激化させることが目的で、最終的には、より高い収益のあるパブリッシャーに利益を与ることになります。

ビッダー市場を充実させる取り組みは、バイヤーにとって公正かつ効率的な入札プロセスを維持しながらパブリッシャーの収益機会を拡大するという献身的な姿勢が核となっています。

ビッダー:戦略の改善と競争

ビディングの主なメリットの1つは、oRTBプロトコルが標準化されたデータシグナルのセットを提供することで、ビッダーが入札戦略を改善させて、より効果的に競争できるようになることです。不成立通知で提供される詳細なインサイト(2番目に高かった入札価格、オークションの価格、不成立の理由など)を活用することで、ビッダーは今後のアプローチを最適化し、よりダイナミックで競争力のあるオークション環境を実現することができます。

このようなシグナルは従来のウォーターフォールモデルの環境には存在しません。パブリッシャーがより多くのビッダーを有効にすると、これらのデータポイント(計測等で引き出される情報)の範囲もさらに広まります。従来のウォーターフォールモデルにおいてデータポイントが不足しているネットワークは、利用可能なインプレッションの機会に対して最大限の入札を行うことができません。多くの場合、ウォーターフォールモデルのフェイルオーバー(障害迂回)の仕組みによっては、ネットワークがそのオークションに参加する機会さえ得られなくなる可能性があります。詳細なシグナルを使用することで、広告主はより効果的に広告をターゲットにすることができ、アプリユーザーに対してより関連性の高いユーザー体験を提供することが可能となります。さらに、パブリッシャーは全体的な継続率やLTVを向上させることができます。

ペースが異なるネットワークの移行への対応

従来のウォーターフォールモデルから入札環境への移行は、広告インベントリの売買方法に大きな変化をもたらすことを示しています。すべてのネットワークが同じペースで変化し、同じような成功を収めるわけではありません。この乖離は、各ネットワークがあらゆるユーザーにリーチしインプレッションを獲得するための最適な広告を決定するための、独自の内部意思決定プロセスに起因しています。

従来の下限額がベースとなるモデルでは、ネットワーク各社は、事前に設定された広告スロットと価格に制限があり、広告を表示する機会が限られていました。入札モデルに移行することよってプロセスは民主化されるため、利用可能なあらゆるインプレッションに対してネットワーク各社は競い合うことができるようになります。このオープンな競争により、ネットワーク各社は戦略を調整することが求められ、事前に定義されたネットワークゾーンへの依存から脱却して、それぞれの広告インプレッションに対してリアルタイムに確約した入札を行う方向に移行することになります。

ネットワークがこの移行に対応していく中で、パートナー間でパフォーマンスに差が見られると、入札アルゴリズムの適応性と高度さの度合いが異なっていることを示しています。入札を成功させるには技術的な調整だけでなく、ネットワークがインプレッションに対してどのように評価したり獲得するのかを戦略的に見直すことが必要です。

MAXとビディングへの移行

AppLovinは、今後もパートナー各社と密に連携してスムーズな移行をサポートしていきます。入札価格が最適化されたネットワークは、より堅牢で競争力のあるオークション環境をもたらし、さらに効果的な収益化戦略に繋がります。結果として、パブリッシャーは収益を増加させて効率性を高めることができます。

MAXなどのメディエーションプラットフォームと連携して、強力なデベロッパー向けツールや実証済みのベストプラクティスを採用することで、パブリッシャーは広告の収益化を合理化しながら、アプリ内入札のメリットを最大限に活用できます。これにより、ユーザーに最高の広告体験を提供することに取り組むために時間を費やすことができ、そのためにもAppLovinは献身的にサポートいたします。 

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