Return on Ad Spend: ROASとは?
AppDiscoveryは、追加のライフ、機能のロック解除、あるいは全く別のものなど、アプリ内購入の対象になるものならなんでも、自動化と機械学習を使用して広告費用対効果(ROAS)の目標設定にあわせてキャンペーンを最適化します。これにより、IAP ROAS目標を効率的に達成することができます。
IAPとは
IAP(アプリ内購入)とは、通常、ユーザーに新しいコンテンツを提供するオプションのことを指します。ゲームでは、多くの場合ライフやアイテムの追加などに使われます。
モバイルでのアプリ内購入は、アプリを素早くマネタイズし、収益を生み出すシンプルで伝統的な方法です。しかし、IAP戦略を構築するにあたっていくつかの点を考慮する必要があります:
- 何に集中的に取り組むべきか?
- どのような戦略が最も効果的か?
- 時間の経過とともに、どのようにIAPパフォーマンスを改善できるか?
IAP ROAS(アプリ内購入の広告費用対効果)
IAP ROASは、ROASマーケティングやUA全般において最も重要な指標の1つであり、アプリ内で購入を行うユーザーを獲得したかどうかを計測できます。これらのユーザーは、ゲームアプリ、非ゲームアプリを問わず、最もLTVの高いユーザーです。
始める前に:アプリとオーディエンスを知る
IAP ROASキャンペーンを開始する前に、ユーザーを惹きつけ、キープすることができているかを確認しましょう。
継続率の計算式は簡単で、アクティブユーザー数をコホートのインストール数で割ったものです。しかし、新規ユーザーを獲得することは、キープするよりも簡単です。とはいえ、アプリを継続的に利用してもらうようユーザーを納得させることができなければ、後からアプリを売り込むことはできません。
Quick tip
成功しているゲームや、競合となるアプリをいくつかプレイしたり使ったりしてみましょう。自分のアプリやIAP戦略で使える共通のデザインパターン、仕組み、ゲームプレイ要素を特定します。
これを念頭に置いて、ユーザーがアプリを起動するたびに魅力的な体験を提供する方法を考えましょう。プレイヤーへリワードを付与するのが早すぎると、意味がなくなってしまいます。逆に、遅すぎるとその前にアプリから離脱してしまうかもしれません。この2つのバランスを取るのは難しく、どのような戦略が効果的かを確認する唯一の方法はABテストです。
KPIを把握する
IAP戦略を理解し、洗練させるには、以下の主要な指標を計測することが重要です:
- DAU –– 1日あたりのアクティブユーザーの数
- ARPDAU –– 課金ユーザー1人あたりの平均収益
- IAPコンバージョン率 –– アプリ内購入のコンバージョン率、すなわちアプリ内購入を行ったユーザーの割合
- LTV –– 平均的なユーザーがゲームをプレイする全期間を通じて得られる予測顧客生涯価値(利益率)
オーディエンスを惹きつけたら:次のステップ
最初に、AppDiscoveryのIAP ROASキャンペーンとAd ROASキャンペーンの違いを説明します。IAP ROASでは、インストールだけでなく、購入を行うユーザー向けにキャンペーンを最適化するために広告収益の代わりにアプリ内購入を最適化する一方で、Ad ROASキャンペーンは広告収益データを使用します。また、Ad ROASキャンペーンは、パブリッシャーがMAXを使用している場合にのみ活用することができます。
しかし、IAP ROASキャンペーンを開始する前に、自社のアプリとそのオーディエンス、そしてオーディエンスに効果的にエンゲージする方法をしっかりと理解しておく必要があります。ここまでくれば、IAP ROASキャンペーン戦略を検討するのにいいタイミングだと言えるでしょう。
アプリマーケティングを成功させる戦略の一環としてIAP ROASを利用したパートナーの例を挙げます:
- IAPを収益源とするファスティングアプリの「Fastic」は、AppDiscoveryのIAP ROASキャンペーンを利用して、125%のスケールを達成し、収益を前月比58%拡大しました。(Fasticの結果の詳細についてはこちらをご覧ください。)
- Magic Tavernのマッチ3ゲーム「Project Makeover」は、AppDiscoveryのIAP ROASキャンペーン(エンゲージメント単価キャンペーンを含む大規模な戦略の一環)を利用して、24ヶ国で売上一位、140ヶ国でダウンロード数一位のゲームになりました。(Project Makeoverの結果の詳細については、こちらをご覧ください。)
IAP ROASキャンペーンのタイプ
基本的なIAP ROASキャンペーンは、0日目または7日目のキャンペーンとして実施されます。
- 0日目キャンペーン — 0日目キャンペーンは、インストール後24時間データ収集を行った後に最適化プロセスを開始します。0日目キャンペーンは最適化が比較的早く、0日目のコンバージョン数が多いアプリに最適です。例えば、特定のスポーツゲーム、マージゲーム、マッチ3ゲーム、ワードゲームなどが挙げられます。
- 7日目キャンペーン — 7日目キャンペーンは一般的に、マネタイズに時間がかかるゲームに最適です。こうしたゲームは成熟したデータを収集し、最適化プロセスを開始するためにより多くの時間を必要とします。これらのキャンペーンは通常、投資回収期間が長いアプリにぴったりです。なぜなら、アプリを使用している顧客からのデータ収集に多くの時間がかかるからです。例としては、RPGやスロット、ギャンブルベースのゲームなどがあります。
IAPベースのキャンペーンにおける現実的なROAS目標とは
繰り返しになりますが、IAP ROASキャンペーンを成功させる秘訣はなく、現実的な目標はアプリやキャンペーンのタイプ(0日目か7日目か)によって大きく異なります。例えば、7日目キャンペーンでIAP ROASが10%程度になるアプリもあれば、それ以上またはそれ以下になるアプリもあります。さらに、IAP ROASがより早く向上するタイプのゲームもありますが、そのようなゲームは多くの場合、継続率もかなり低くなります。
また、顧客にとっての費用回収がどのようなものであるかも考慮する必要があります。例えば、平均離脱率はどのくらいか?ユーザーは目標としている日数(180日など)プレイするか、または年間にわたってプレイするか?その場合、ユーザーの予測顧客生涯価値(LTV)はどのくらいか?などを考えてみましょう。これにより、収益性の高いCPIや、7日目/D日目/XX日目のROAS目標をどうするべきかについてよりよく理解することができます。
つまり、アプリのジャンルとオーディエンスに基づいて現実的な目標を設定する必要があるということです。だからこそ、IAP ROASキャンペーンを開始する前に、アプリとそのオーディエンスをよく知ることが重要なのです。このような理由から、IAP ROASキャンペーンは一般的に、自社製品が市場のどこに位置しているかを把握し、他の広告プラットフォームで何が競争力を発揮しているかなど、競合他社の状況を理解しているデベロッパーに最適です。
しかし、一度これを十分に理解できれば、AppDiscoveryのIAP ROASキャンペーンは、IAP ROAS目標を管理し、パフォーマンスを向上させ、目標を達成するための効率的かつ効果的なツールとなります。